2021年2月22日更新
こんにちは ご訪問ありがとうございます。
今回は水耕栽培で育てているイチゴのつるボケに関する内容です。
水耕栽培でいつも気にしていた溶液濃度管理ですが、EC値よりも溶液タンクの容量がツルボケの要因になっていたのかも知れないとい言う、思いもよらない事を記事にした内容です。
いったいどういうことなのか?詳しく見て行きたいと思います。
つるボケが出現
昨年から栽培しているイチゴが3月後半になって異常に大きくなってしまいました。
明らかに窒素分過多のつるボケになっているみたいです。
水耕栽培の溶液濃度はEC値で見ています。
昨年12月からは1.0位を維持するように管理していましたが、2種類栽培している中の[イチゴもういっこ]だけが葉っぱも茎も異常に太くなって凄い事になっています。
しかし、花も咲いているし、実もつきはじめているので、しばらくはこのまま様子を見ることにします。
トマトやスイカでは経験が有ったつるボケがイチゴでも発生するのを初めて見ました。
ランナーも沢山出ている事からこのまま肥料は控えて、水だけ不足したら追加するようにしてみようと思います。
使っている水耕栽培肥料は2種類共に大塚ハウスの1号、2号です。思い当たる事は無いか?
2月の初めに、溶液濃度チェックをした時に、若干数値が下がっていたので溶液交換のタイミングでEC 値を1.0に戻した事くらいです。
栽培環境が変わったのは気温と、溶液交換位しか無いので、この事が何らかの影響を与えていたのかも知れません。
昨年から同じ溶液濃度で育てて来た2種類のイチゴのうち、何故?片方だけが異常に大きくなってしまったのか?
状況を再確認してみることにしました。
現状の把握
➀2種類栽培しているイチゴの片方だけがつるボケ(肥料過多が原因によるもの?)
➁水耕栽培溶液濃度は昨年10月の定植時はEC値0.5 12月からは1.0で管理
➂2つ有る栽培装置の大きさは18Lのコンテナ1台と60㎝水槽57Lが1台
※正常に成育している方は18Lのコンテナ
※異常に大きくなってしまった方が57Lの水槽
➃水耕栽培肥料は大塚ハウス1号・2号で共通
要因解析
はっきりとした原因が解らないまま、農業専門誌や水耕栽培関連の情報収集している中で、ある重要なヒントを見つけました。
それは、EC値の管理も大切だが、溶液の量が関係してくるとの事!
このヒントを元に、正常に育っている方と異常に大きくなった方のタンクの違いを調べたみました。
気にしていなかったんですが、コンテナと60㎝水槽ではタンク容量の違いは明らかです。
溶液タンクの容量が正常な方がコンテナ18Lで、異常が発生している方が水槽57L
※約。3.2倍の違いがあることに、あらためて気が付きました。
つまり、同じ溶液濃度であってもタンク容量が大きい分だけ沢山の肥料をあげているという事だったのかも知れません。
EC測定器で濃度管理はしていても、容量までは考えていませんでした。
濃度の薄いビールでも沢山飲めば泥酔してしまうの同じ理屈ですね。
勢いよく水槽内で根っ子が伸びていますが、肥料を吸い込み放題の状態
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つるボケ発生の推定原因
※栽培装置自体のタンク容量の違いで液肥の中に含まれる肥料分が大きく異なる事から片方のみに発生した。
2月の初めに溶液濃度が低下している事に気が付き、溶液交換と併せてEC値を1.0に設定したことでタンク内の肥料分が増加した。
対策実施
タンク容量の違いが3.2倍なので単純計算で18LタンクのEC値より濃度を1/3にすれば同じ設肥量になるはずです。
対策前のEC値1.0→対策後のEC値0.3
まとめ
水耕栽培容器のタンク容量が大きく違う物で同一植物を栽培する時は、タンク容量の違う分、肥料濃度を薄めに管理していく事が重要だと思います。
この記事のまとめを書いている時に思い出しましたが、数年前に大きな容器でトマトを水耕栽培していた時にも茎が太くなり過ぎる現象が発生していました。
つるボケが発生すると修復するのに時間が掛かるので注意しましょう。
トマトもスイカも定植時はEC値を0.3位にして成育状況を観察しながら少しずつ増減して行きましょう。
今年の夏野菜も水耕栽培で育てますが、失敗の無いように慎重に管理して行くつもりです。
ここまで読み進めていただきありがとうございました。
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