2022年10月8日 更新
こんにちは、ご訪問ありがとうございます。
今回は社内健診でPSA値に異常発見、精密検査、その後癌告知と手術までの経過処置、2週間の入院手術、手術後のPSA値等を思い出しながらこれまでの体験談を書いてみました。
目次
健康健診の結果
15年前の12月、毎年定期的に行われている年2回の社内健診で、たまたまその年から始まった検査項目にPSA検査が含まれていた。
PSA検査とは採血のみの検査で、血液中にある前立腺に特異的なたんぱく質の一種『PSA』の値を測定する検査。
社内健診から2週間後に、看護師さんからPSAの結果について説明したいことがあるとの連絡があり事務所に向かった。
説明内容はPSA検査の基準値3.0ng/m以下に対して12ng/m基準値の4倍
確かに数値が異常に高く早く検査を受けたい気持ちだった!
看護師さんに精密検査を受けるようにすすめられて、その場で日程を決めた。
前立腺精密検査(針生検)
検査当日、前立腺の組織を取り精密検査をする針生検が始まった。
うつぶせになって検査台に乗ると、尾てい骨のあたりに麻酔を何本か打たれるが、この麻酔の注射がかなり痛い。
麻酔が効くのを待ち、いよいよ生検の針が刺さる!うつ伏せになっている両足がピーンと伸びるくらいに痛みが走る。
痛いですか?もう少し麻酔を打ちましょうか?
生検針も痛いが麻酔注射の方がもっと痛いように思えて我慢した。
全部で8本の針がうたれ、検査が終了した後は看護師さんに車椅子に乗せられで病室まで送ってもらった。
こんな痛い検査は生れて初めてですと、看護師さんに愚痴をこぼしてしまった。
検査結果と癌告知
針生検の結果は数週間後に主治医から知らせてもらうことになった。
医師からは、念のために家族も呼ぶようにとの指示があり、結果を聞く当日に診察室の前で待つが、いったいどんな診断結果なのか?家族も呼ばれるということは?頭の中では最悪の事態も予測していた。
30分程して診察室に呼ばれ、主治医から説明を受けた。
8本の針生検の結果2本に癌が見付かったとの、淡々とした説明であった。
癌の告知ってこんなものなのかと、初めて知った。
ステージは3で今後の治療方針は、放射線治療・手術・ホルモン療法が選択出来るとの説明があった。
手術には最低2週間程度の入院が必要になり、手術後に発生し得るリスクの説明や放射線治療をすると後から手術は出来ない等の詳しい説明が有った。
そして手術をするか放射線治療をするかはご自身で選択してほしいと言われた。
まずは、ホルモン療法で様子を看ながら、全身の検査をしていく事になった。
治療方針で眠れない程迷う
主治医からステージ3の前立腺癌と診断され、自宅に帰ってからはインターネットで病気の事やら手術のこと等を調べまくっていた。
家族の前でも、癌のことが頭から離れず、いつも考え込んでいた。
放射線治療をすべきか?手術をすべきか?
いろいろな情報が飛び交う中で2週間後の診察までには、治療方針は自分で決断しなけらばならなかった。
家族のひとこと
家族にも随分と負担をかけていることは十分に分かっていたが、自分では中々決められずにいた。
治療方針を主治医に伝える前日に家族の口から突然『お父さん切れば治るよ!』
切れば治るから手術を受けなよ。
きっと家族も同じように悩んでいたに違いありません。
そんな家族から私の背中を押すように『大丈夫だから手術を受けなよ』と言ってくれた言葉で、治療方針に迷っていた私の気持ちが吹っ切れた!
そうか、切れば治るのか、自分にも言い聞かせるように言葉に出していた。
主治医に伝える日に診察室に呼ばれた時、『先生手術を受けますのでお願いします』
こちらからはっきりと意思を伝えたところ、主治医からも『判りました手術しましょう』と確かな答えが返って来た。
不安であったが、不思議と安心感もあった。
手術までの準備
12月のPSA検査から始まり、針生検、診断、既に2カ月くらいは経過していた。
MRIで全身の検査・骨に転移していないかの骨シンチグラフィー等の検査を受けたが幸いにも転移はしていなかった。
手術の予定は8月のお盆休み前に決まった。
前立腺癌の場合は、進行が遅いために、診断からの各種検査を受ける間にどの様に病状が変化してゆくかを看て手術の日程も決められているようだった。
手術が近づく1ヶ月位前から、自己血の採取が始まり、全部で3回採取されたと思う。
手術で出血した分を自己血で補うための採取と説明を受けた。
手術前日入院
手術前日に入院してそに日の夕食は普通のご飯が出て付き添いの家族と一緒に食べることが出来た。
嵐の前の静けさだ!
翌日の午前中お腹の中に入っている物を全て排出するために大量の下剤が入った液体を飲むのことになった。
お腹の中が空になり、おへそのゴミ掃除も済ませていろいよ手術の時間が来た!
主治医が、病室まで迎えに来て、『行きましょう』と声をかけてもらった。
『先生宜しくお願いします』
家族には目で合図をして手術室へ向かった。
手術台で麻酔を打たれて、気が付いた時は自分の病室に戻っていた。
前立腺癌全摘出・5時間半の手術
午後から手術が始まって、気が付いた時は夕方の6時過ぎであった。
目の前には家族がいて、両足には重りのようなものが縛り付けてあり、腕には点滴が打たれ、お腹からは2本のチューブが出ていて全く動けない。
暫くして病室に手術担当の医師がみえて、摘出した前立腺を見せてくれた。
家族が言うには『桃の種みたいだね』
医師から無事に手術が終わったことを知らされた。
家族から5時間半の手術だったと聞かされ、あらためて大手術だったことを知った。
『手術終わったね良かったね』
その言葉を聞いて、助かったんだ!切れば治るを信じて手術してよかったと思った。
手術した直後の一晩は本当に辛くて、全身麻酔の副作用で吐き気や頭痛で悩まされた。
翌日からは直ぐにリハビリ歩行を始めて順調に回復し、2週間の入院で退院した。
1ヶ月後には職場にも復帰して仕事を始めていた。
あれから15年が経つ、昨年の定期健診でPSA値は0.01だった。
まとめ
家族のひとことで迷っていた治療方針から手術を決断出来たことで今の自分が居る。
あらためて主治医に感謝・家族の言葉で決断出来たことに感謝 です。
ここまで精読ありがとうございました。
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