一作年の秋に台風の大雨で崩落した急斜面を自力補修するまでの問題点や具体的対策内容をまとめてみた。
目次
- 背景と課題
- 補修依頼が難しい現場の問題点
- 自力補修を検討
- 何時までにやるか決定
- 補修に必要な工具類を準備
- 出来る事から実施
- 突破口は地元の工務店さん
- 手作業での石運び
- 石の隙間はコンクリートで固めた
- 11月22日補修完了
- まとめ
背景と課題
一作年の9月、台風の大雨で狭い道路の路肩が幅5mに渡って谷側に崩落してしまった。
車が通行することも出来ず、放置しておけば被害が更に拡大して取り返しのつかない事態に発展する恐れがある事から早急に補修する必要がある緊急事態であった。
補修依頼が難しい現場の問題点
崩落した現場は私道で約5m近く谷側に崩れている事から、自力で修復は困難と判断し、思い当たる業者さんに問い合せてみたが、現場の状況が悪くて工事を受け持ってくれそうな業者さんが中々見付からない状況が約1ヶ月余り続いた。
当時、台風の後と言うことから、各地で道路や斜面の工事が行われており、土木関連の業者さんは手一杯で、個人レベルの工事にはとても手が廻らない状況であることは充分に理解していた。
崩落した部分を修復するには斜面の下側から進入する必要があるが、現場は急傾斜地の上、道路幅が3m程度で重機等の車両が入る事が難しい。
コンクリートミキサー車の依頼もしてみたが、現場の状況を確認してもらったところ車両がスリップする危険性がある事から断念した。
自力補修を検討
当初は補修作業を業者さんに依頼する事しか考えていなかったが、事態を早急に打開するためには自分でやるしかないと考え方を切り替えた。
そこで何をどの様にやるか具体策を検討し始めた。
①傾斜面の道路上に入ったヒビ割れにモルタルやアスファルトを流し込み、水の浸入を防ぐ発生源対策。
②崩落した斜面の最下部から単管杭打ちコンクリート板で土留めを行う。
※最下部から階段状に杭打ちを行い土留めをする事で更なる崩落を防ぐ
③斜面全体に割栗石を積み上げ、隙間をコンクリートで固める。
何時までにやるか決定
崩落現場の発見が2022年9月25日
補修完了を2022年11月末と決定
※ダラダラやっていると終わりが見えない
補修に必要な工具類を準備
コンクリート撹拌用充電式ミキサー
撹拌に使う65Lの大型容器
水を運ぶ20Lのタンク
砂・砂利・セメント(その都度購入)
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出来る事から実施
①道路のヒビ割れから雨水が浸入しないように、薄めのモルタルを作り割れ目に流し込んだ。この時はインスタントモルタルを4袋くらい購入し、道路上で施工した。
②1.5メートルと1メートルの単管杭を40本程購入し、土留めには側溝の蓋を使って崩れた斜面の最下部から階段状に補修をして踏み固めていった。
突破口は地元の工務店さん
この補修プランに沿って作業を進める上で絶対に必要な資材は斜面に積み上げる石であった。
たまたま知り合いの工務店さんに事情を説明したところ、現場まで石を運んでくれる事になった。
それから約1週間後、現地を確認してもらい、3トンのダンプで大きめの割栗石を2杯搬入された。
斜面にいきなり流し込む事は出来ないので、道路上に仮置きして貰う事にした。
実際に搬入された時はその量に圧倒されてしまった。
手作業での石運び
道路上に置かれた6トンの割栗石を斜面に運び、一つづつ積み上げて行った。搬入されてから約2週間掛けて崩れた斜面の最上部まで積み上げる事が出来た。
何しろ全てが手作業なので、気が遠くなるくらいの石の量であったが、毎日確実に積み上がって行くので達成感は半端ではなかった。
石の隙間はコンクリートで固めた
2週間かけて積み上げた石の隙間を埋めるため、砂・砂利・セメントを65Lの容器で捏ねてコンクリートを作り、バケツ運搬で作業を行った。
隙間を埋めるために作ったコンクリートの量は65Lの容器に10杯くらい。この時に使った充電式撹拌機が本当に役立った。
11月22日補修完了
作業開始から約1ヶ月半、道路の雨水進入防止のヒビ割れ対策・斜面の崩れ防止に単管杭打ちと土留め・割栗石の積み上げとコンクリート補修まで作業を目標の11月末に終える事が出来た。
まとめ
台風の雨で斜面が崩れると大量の土砂が谷側に崩れおちて、大きな岩や、コンクリートの破片等が散乱して本当に大変な作業であったが、地元工務店さんの強力を得て、何とか自力で作業を終える事が出来た。
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